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ひととせの自由
第3章 郷に入っては俺に従え
「──って思ってるでしょ?ひととせちゃん」
「びうぇっ?!」
心を読まれ奇声を発した私は中村ひととせです。
心を読んだこの方は四季…正義先生です。
まさよし じゃありません。せ い ぎ です。…何処がだよ…
「君にも大事なミッションがあるんだよー」
…ミッションてなに。嫌な予感しかしない。
四季先生は、田中くんの舌技(?)に善がりながらもしつこくキスを強請り顔を寄せてくるお姉さんを頑として拒みながらの超笑顔。ぁーやっぱり木10ドラマ出てるあの俳優に似てる。正真正銘のイケメン様だぁ…
「君、人刺すの上手いよね。いつも一突きだったし」
「ち、注射の話でしょうかソレは…」
刺すとか言うな人聞き悪いな。…いや確かに刺しますけども。
前の病院で師長や先輩からの、強烈な『失敗すんなよ』というプレッシャーの下、数をこなしてきた賜物か。
私、自分で言うのもなんだけど注射だけは上手いのだ。
「そこを見込んでね。えーとー、確かこの辺に」
「ッあんんっ!あっ…はぁ…んっ」
田中くんが舐め続けているおかげで、お姉さんも善がり続けている。そんな二人に構うことなく、先生は背後に手を回し、なにやらごそごそ探り始めた。
…な、なにが出んの?!このカオスな状況、注射の話…まさか…『人間やめますか』的なおクスリを打て…とか言いませんよね?!それだけはどうか勘弁してください…!
「あった。はい、コレ」
「え…」
コロコロと畳を転がってきたもの。…それは…
男性の…、シンボルを、模した…所謂、大人の…的な。じゃない。れっきとした、大人の、玩具。
──からの、四季先生の優しい悪魔の声。
「それ、この子に突き刺してあげて」