この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
BeLoved.【蜜月記】
第16章 【縮】BeLoved.

──全裸で。

「なな"ッ、なん?!?」
「いや、さすがに窮屈過ぎてさ。脱いだんだわ」

混乱状態で目を白黒させるわたしとは真逆に、飄々とした口調と表情で返した彼。いや問題はそこ…もある意味大問題だけども!今触れるべきはそこではなく……彼の姿!

「も…戻ったん、デスネ…っ?!?」

そう。寝入る直前まで小さかったはずの彼の体躯が…本来の大きさに戻っていたのだ。

わたしより遥かに高い身長も、長い手足も、水泳で鍛えた筋骨も。…今みたく、仰向けのところに覆い被さられ、視界のすべてはほぼ彼なのも…見慣れたものだ。

差し込む陽の光が増すと共に、寝起きで呆けていたわたしの頭も、彼の姿も、どんどん明確になっていった。


「そ。なんでかはわかんねーんだけど」

曰く、熟睡していたが急に覚醒した。そうしたらみるみるうちに元の大きさに戻り始め・・・この現状だそうだ。

急展開すぎる…。だけど、確認しなくちゃ。

「変わり…無いですか?どこか痛むとか…」
「全然」

安定の即答。…よかった。心身に異常はないようだ。となると、切り替えの早い彼のこと。次に取るだろう行動には予想がついた。

「お、お仕事、行かれますよね?すぐ朝食の仕た」
「未結」

…が、それは外れた。
彼はゆっくりとわたしの右手を取ると、徐に自分の頬に触れさせ…瞳を伏せた。

心の底から、安堵したように。

「あー、よかった」
「、ですね…っ!一時はどうなるかと思」
「これでおまえに何があっても守れるわ」
「!り…」

真っ直ぐ見つめる漆黒の瞳は、まごうことなき彼のもの。
真っ直ぐな言葉は、嘘偽りのない、まごうことなき本心。

ああ、ほんとうの本当に、このひとは。
自分のことより、まず、わたしのことなのだ。

「てかさ、俺マジでどーなってたんだろうな?我が身ながら意味わかんなくてさ」
「うーん…とりあえず悪いものではなかったようですね…」
「ま、戻りさえすりゃ何でもいーわ」

な?と、ひとつひとつ確かめるように、彼はわたしの手を自分に触れさせていく。顔から始まり、手、腕、胸、腹。…そしてその…下。

「"抱かれる"の、嫌だからさ」

それは彼が『子供』ではない、最たる証。

この後の展開には容易に予想がついたし…正直、若干期待した部分もあったかもだけど。そうはいかなかった。



「で、お前いつまで見てんの?麗」
/171ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ