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BeLoved.【蜜月記】
第16章 【縮】BeLoved.

閉扉音の後、流星さまだけだった視界に、彼の背後からスマホ片手にゆっくり歩み寄ってきた麗さまが加わった。

「れっ…!ぁ、 …んっ」

羞恥に駆られ、慌てて上体を起こそうとしたのを阻んだのは…流星さまからのキスだった。
…麗さまに、見せつけるように。

「いや、俺今来たとこなんだけど」
「盗み撮りしてたんじゃねーの?」

煽りの全てを意に介さない(…ように見える)麗さまは、なんとベッド縁、わたしたちのすぐ傍に腰を下ろした。

「流星お前さ、マジでいい加減携帯を携帯しろよ。昨夜お前んとこの森永くんから"社長と連絡取れない、倒れてるかもしれないから様子見てきて下さい"て、俺の所に泣きL1NE来たんだけど」
「いやいやいや、昨日の昼間リモートで普通に会話してるから。…まー後で電話しとくわ」

そんな状況でも。報連相(?)が交わされる最中でも。わたしは流星さまに組み敷かれたまま。しかも彼はわたしの両手首を押さえ抵抗できなくした上で…首筋に唇を寄せた。

「…っん!」

──疾走った痛み。…痕を刻まれたのだ。

麗さまがすぐ傍に居るのに。…いや、すぐ傍に居るからこそ。そして──『子供ではない』からこその所為。

今のわたしは、自分のものだと。

「…!ま、待っ…、り…っ」

そしてその手はわたしの着衣を剥がしにかかる。
だめ、だめだめだめだめ!自由になった手で肩を押したけど…案の定、効かない。素肌が空気に触れた…直後。


──べちん!!!
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