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誘蛾灯
第4章 転落危険
 朱鷺子は欲情し妖しく蕩けた顔で頷くと口を閉じて喉をゴクリと鳴らして俺が吐き出した欲望を飲み込む。二度三度喉が鳴ると口を開けてまるで盃をあける様に掌に貯まったザーメンを飲み込み手に着いた残滓を一滴残さずに舐めとると誇らしげに口を開けて空の口腔を晒す。誉めて欲しいのだろうがまだまだ甘い。
 「未だ残ってるだろ!サボるな!」
 予想外の叱責に朱鷺子は慌ててキョロキョロ視線を泳がすが直ぐに気付き亀頭を咥え頬を凹まし鈴口から棹の中に残った精液を吸い取る。そして玉袋から亀頭までを大きく出した舌で舐めとり今度こそ最後の一滴まで胃の中に収める。
 「朱鷺子に美味しいザーメンをくださり有り難う御座いました。」
 命じもしないのに朱鷺子は平伏して礼口上を述べる。それにしてもゾクゾクする眺めだ。学舎で下半身を丸出しにしオマンコで絶頂に達し、口淫で精液を飲むという恥知らずな行為に耽りながらも上半身はキチンとブラウスとブレザーを着たまま足元に平伏する女教師。このシチュエーションなら後ニ、三回は出せそうだが何時間も教室を独占してると怪しまれる。
 俺は汚れてしまったトランクスを脱ぎ素肌にズボンを履いて教室を後にした。
 
 ニ時間後、いつもの「SMホテル、スレイブの巣」の一室で美世子と全裸でいちゃついているとインターフォンが鳴り来客を知らせる。モニターで来客を確認して思わず吹き出してしまう。俺に手招きされてモニターを見た美世子は呆れ顔だ。
 「オモチャの到着だ。開けてやれ。」
 俺の命令に美世子は全裸なのも気にしないでドアを開ける。そこには膝丈のゆったりとしたワンピースを着た女性(?)が立っていた。(?)が付いているのは顔が見えないからだ。そいつは男性用下着を覆面のように被っていた。
 「いらっしゃい。」
 全裸の美世子に声を掛けられてトランクス仮面は余程驚いたのだろう「ヒッ!」と短い悲鳴を上げたまま動かなくなる。
 「そんな所に突っ立ってたら他の人の邪魔になるでしょ。早く入ったら?」
 このSMホテル、スレイブの巣には個室の他にパーティールームの様な場所があり露出プレイやスワッピングを楽しみたいカップルが集っている。廊下で全裸半裸のカップルが何組も居るのは当たり前の風景だ。首輪を着けリードで引かれながら四つん這いで歩く女が居たりする中でもトランクス仮面は異様だった。


 
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