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Secret space
第8章 8
「わ、待ってって、 その 好きな人が 出来た・・・かな」
「ホント?! 誰?誰? うちのクラス?」
「いや・・・」
「そう、じゃあ何組? 他の学年?」
「うちの学校の人とかじゃないんだ」
「学外かぁ・・・。ひょっとして中学一緒だった?」
「ううん、そんなんじゃなくて、恵の全然知らない人だよ」
「えー なぁんだ。じゃあ、名前 何ていうの?
どんな人なの?どこで出会ったの? あ、はい、まず名前から!」
「・・・恵の知らない人なんだから、聞いてもしょうがないじゃない?」
「いいの。聞きたいの。名前は?」
「・・・・・」
「言えないの~?」
「そうじゃなくって、私も・・・知らない」
「えー?! 何で?? じゃあどういう人?」
「・・・ごめんね、私も よく分からない・・・」
「何?! 一目惚れってやつ? 紗織ってば意外と面食いだなぁ」
「違う! そんなことないよ」
「じゃあ聞くけど、その人カッコイイ?」
「あー それは・・・」
「ほらー!!
じゃあ、どこで会ったかぐらいは言ってもらうよ?」
恵が鋭い目つくって、上使い気味に紗織をじっと見つめる。
借金を抱えてたうちの親から、お金で私を買い取った人なんです なんて
とても、本当のことは 誰にも言えない。
「・・・うちの、取引先の人・・・」
意味的に違うだろうけど、嘘を言ってる訳ではない。
「えー!! じゃ、社会人?! オトナだぁー。
ふーん。 そっかー あたし、てっきり紗織に好きな人って、
この前、死ぬほど嫌い とか言ってた人かと思った」
「・・・すごいね、恵って」
「え?やっぱりそーなの。 勘 かな。
すっごく好きって感情とすっごく嫌いって感情って時々、
意外とすぐ近かったりするもん。
ねぇ、それじゃあ―――」
その後も追撃してくる恵の質問に、紗織は全て曖昧に答えた。
改めて、分からないことだらけだと思った。
肌は何度も重ねているのに。
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「ホント?! 誰?誰? うちのクラス?」
「いや・・・」
「そう、じゃあ何組? 他の学年?」
「うちの学校の人とかじゃないんだ」
「学外かぁ・・・。ひょっとして中学一緒だった?」
「ううん、そんなんじゃなくて、恵の全然知らない人だよ」
「えー なぁんだ。じゃあ、名前 何ていうの?
どんな人なの?どこで出会ったの? あ、はい、まず名前から!」
「・・・恵の知らない人なんだから、聞いてもしょうがないじゃない?」
「いいの。聞きたいの。名前は?」
「・・・・・」
「言えないの~?」
「そうじゃなくって、私も・・・知らない」
「えー?! 何で?? じゃあどういう人?」
「・・・ごめんね、私も よく分からない・・・」
「何?! 一目惚れってやつ? 紗織ってば意外と面食いだなぁ」
「違う! そんなことないよ」
「じゃあ聞くけど、その人カッコイイ?」
「あー それは・・・」
「ほらー!!
じゃあ、どこで会ったかぐらいは言ってもらうよ?」
恵が鋭い目つくって、上使い気味に紗織をじっと見つめる。
借金を抱えてたうちの親から、お金で私を買い取った人なんです なんて
とても、本当のことは 誰にも言えない。
「・・・うちの、取引先の人・・・」
意味的に違うだろうけど、嘘を言ってる訳ではない。
「えー!! じゃ、社会人?! オトナだぁー。
ふーん。 そっかー あたし、てっきり紗織に好きな人って、
この前、死ぬほど嫌い とか言ってた人かと思った」
「・・・すごいね、恵って」
「え?やっぱりそーなの。 勘 かな。
すっごく好きって感情とすっごく嫌いって感情って時々、
意外とすぐ近かったりするもん。
ねぇ、それじゃあ―――」
その後も追撃してくる恵の質問に、紗織は全て曖昧に答えた。
改めて、分からないことだらけだと思った。
肌は何度も重ねているのに。
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