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第2章 2
「気持ちよかったか?」


紗織はかっとなり、勢いをつけて男を跳ねのけた。

不意を突かれたのか男はぐらつき、紗織を拘束する力が弱まった。
紗織はすかさず、男の体の下から抜け出す。

まだ立ち上がらないうちに後ろから左腕を捕らえられた。


「アッ!」


 力任せにひっぱられて、紗織の重心は大きく後ろに傾いた。
背中を男の胸に密着させ、全体重を預けたまま仰向けになる格好になった。


「やっ!」


 立ち上がろうとする紗織を男の腕が遮る。
それどころか男は巧みにブラをはずし、スカートを捲し上げて、
紗織の隠された肌に触れてくる。


「なっ何を! やめて!」


紗織は必死で衣服の中に進入してくる手を止めようとしたが、
力で勝てるわけもなく、うまくいかなかった。

ただ両足だけは堅く閉じ合わせ、その部分の手の進入を、
渾身の力を込めて防いだ。
男はそちらは諦めたのか、紗織の胸にターゲットを絞り、
紗織の背後から腕をまわし、愛撫してくる。
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