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Secret space
第8章 8
「俺のことが知りたいのか?」

「あッ! ・・・・ぅ」


男の声が、耳元で響く。
淡く仄かに紅色の先端は、男の指で容易く隆起され、摘み上げられる。
このところ胸が、変に張って、軽く刺激を受けただけでも、
痛みに似た疼きがそこから弾き出される。


「お前は俺が、嫌いではなかったのか?」


「きっ・・嫌いよ!! 嫌い! あっ当たり・・・前じゃない・・」


「だったら、何故知りたがる?
 その俺のことなど どうでも良いはずだろう」


胸を巧みに愛撫されて、しっとりと 身体と頭に熱が漂い始める。
僅かに開いた紗織の唇は、艶やかに光ってふるふると震えた。


「でもっ・・・ 知りたい わたしは
 ・・知りたい」


 もし、手に振動を聞き取る機能があったなら、
どくどくと早鐘のように鼓動するこの心臓の音を聞かれ
先ほどの嘘などすぐに暴かれてしまったのだろう。


「ならば駆け引きするか?
 それで、お前がもし俺に勝つなら、
 お前の質問全てになんでも 答えてやるさ」


「・・・何・・勝つ・・って どういう・・こと?」


 男が意味有り気な微笑を見せる。

何だか すごく とてつもなく 嫌な予感がする。
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