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第2章 2
「ああッ!!」


男が耳の穴をチロリと舐めた。
馬鹿みたいに大声を出してしまった。
恥ずかしくて、思わず自分の口を手で塞いだ。

男は紗織の反応に満足したように、小さく笑うと、
紗織の耳の穴に舌を侵入させて来た。


「アッ! やめてっ! やめてったら!! お願い!!」


紗織は身体をよじって耳への愛撫をやめさせようとしたが、
男は穴の周りを舐めたり、耳たぶを唇にはさんだりして、
執拗に攻めてくる。
くちゃ くちゅ といやらしい粘着質な音が、
直接耳から脳に響いてくる。

耳だけでなく、紗織の胸も、
脇の間から滑り込ませた手でしっかりと持ち上げ、
巧みに揉みほぐしては、甘い痛みが走るほど鷲づかみ、
先端の突起を摘まんで、時に軽く引っ張ったりもした。


「ひゃん!・・・あ・・・・わっあっ・・だめっ・・
 耳、だめなのっ・・・手、やめてっ・・・あああっ!!」


多すぎる刺激から逃れようと、手で耳を抑えようとしたが、
すぐに男の手が阻止を阻む。


「ふっ・・・・・んんっ・・・・・ふんっ! ・・っ」


せめて自分の情けない声を止めようと唇を噛んだが、
甘い吐息が鼻から漏れる。

鼓動が速まって、身体が汗ばんでくる。
しっかりと閉じられた内股が多大な熱を帯びているのを、
紗織はまだ気づいていなかった。


「ひっ・・・・・はぁっ」


ようやく男が耳の愛撫をやめてくれた。


「我慢などせずに声を出せばいい。
 せっかくかわいい声なのだから」


男が紗織の胸の柔らかさを堪能しながら囁きかける。


「っ!!」


思いっきり罵倒しようとしてやめた。
代わりに振りほどいて男をにらみ付けた。
男が紗織の唇に吸い付いてくる。
男の舌が再び、紗織の舌を求めて咥内をかきまわす。
紗織は思わず、舌を引っ込み掛けたが、
おとなしく舌を差し出してやった。

手も身体の横にだらりと垂らして、身体を男に預ける。
男は紗織の舌を絡ませ、吸っては、唇ではさむ。


(おとなしくして、油断させて、隙をつく――)
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