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第9章 9
「アッ・・ぅ・・・どうか、先に紗織さんを」


「駄目だ駄目だ。お前はそのサオリサンの目の前でヤられるんだよ。
 観客が居たほうが燃えるってもんだろ?」


精司はにたついた笑いを顔じゅうに漂わせながら、
着物の端を強引に引っ張っては、隠された二本の長い脚を剥き出させた。


「嫌っ・・ではどうかお誓いください!
 紗織さんには決して、手をお出しにならないと」


「ああ、わかった、わかったよ、うるせぇなぁ。
 わかったから俺に抵抗するんじぇねぇぞ。

 いいねぇ、この着物から肌蹴た感じが。余計にいやらしいよなぁ」


精司が内股をスススと撫で、その付け根に指を滑らす。
実和は声を殺してびくりと身を仰け反らした。


「実和さん・・・実和さん・・・っ・・・」


紗織が泣きそうな声をあげる。


「目を ・・閉じていてください、紗織さん。
 こんなこと 何でもありませんわ」


実和が、いつもの優しい声でぐずる子供をあやすように静かに言った。


「言ってくれるじゃねぇか、実和。
 そうそう、お前は元々、
 俺の親父の慰み者だったもんなぁ」


精司がその柔らかさを手でじっくり堪能しながら、豊かな胸に顔を埋めて言った。
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