この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Secret space
第11章 11
「お待ち下さい!」
実和は俊敏な動作でさっと前に出て、男の行く手を遮った。
「口出しをするなとの事、 重々承知致しておりますが、
一体、紗織さんの身に何が起こったのか、
それだけはお聞かせ頂けませんか」
「それは医師に聞くんだな。俺が分かる事ではない」
「私が尋ねていますのは、
お泣きになる紗織さんを残してお二人になったあの夜の事です!!」
実和がきっぱりと、声を荒げて言った。
そのようなことは彼女の経験の中に 数えるほども無かった。
「お前がそんな、分かりきった事を聞くのか」
男が嘲るような微笑を含んで実和を見た。
実和は男の瞳の奥をじっと見据えた。
「・・・紗織さんに、一体何と仰ったのですか?」
「ただ本当の事を告げただけだ。
お前も、あいつに初めて会った時から気付いていた筈だ」
「一体、何と 仰ったのですか」
実和は辛抱強く、再び言葉を繰り返した。
「そのままさ。
愛していたがもう死んだ 姉にそっくりなお前を買って
その代わりにしたのだとな」
実和は俊敏な動作でさっと前に出て、男の行く手を遮った。
「口出しをするなとの事、 重々承知致しておりますが、
一体、紗織さんの身に何が起こったのか、
それだけはお聞かせ頂けませんか」
「それは医師に聞くんだな。俺が分かる事ではない」
「私が尋ねていますのは、
お泣きになる紗織さんを残してお二人になったあの夜の事です!!」
実和がきっぱりと、声を荒げて言った。
そのようなことは彼女の経験の中に 数えるほども無かった。
「お前がそんな、分かりきった事を聞くのか」
男が嘲るような微笑を含んで実和を見た。
実和は男の瞳の奥をじっと見据えた。
「・・・紗織さんに、一体何と仰ったのですか?」
「ただ本当の事を告げただけだ。
お前も、あいつに初めて会った時から気付いていた筈だ」
「一体、何と 仰ったのですか」
実和は辛抱強く、再び言葉を繰り返した。
「そのままさ。
愛していたがもう死んだ 姉にそっくりなお前を買って
その代わりにしたのだとな」