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Secret space
第13章 番外 前編
「駄目・・・・ それ以上したら 人を呼ぶわ・・・・」


悲しそうに、 そして静かに  早織は言った。
雅斗の唇が這う腕の 反対側のてのひらの中には
ナースコールのボタンを手繰り寄せ、握っていた。

押し付けられた雅斗の唇を、投げ出した左腕に感じながら 早織はボタンを押した。


「今日はもう、それを押しても無駄だよ」


雅斗は見透かすように呟いて、軽い身のこなしでベッドにひらりと乗ると
横たわる早織の上に覆い被さった。


「線を 切った。 だから誰も来ない」


「雅斗・・・・ 雅斗・・・・・ やめなさ・・んっ・・・・・・」


雅斗は自分の名を呼ぶその唇に、唇を押し当て塞いだ。
瞬時に固く閉じ合わせて、自分の侵入を拒む柔らかな弾力を舌先でなぞる。


「んん・・・・うん・・・・・んっ・・・・・」


強く唇を吸われて、早織が呻き声を洩らす。
しっかりと噛み締められた歯と歯茎の上にも、ぬめぬめと舌が這う。
その間にも雅斗の手がゆっくりと 着ていた着物の袂に分け入って、
十分に発達していない胸の膨らみを弄る。


「止めなさい、雅斗。 私の言うことを聞いて頂戴」


「嫌だ。止めない。
 それともそれが俺への願い事?」


「雅斗! っ・・・ん・・・っ」
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