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Secret space
第14章 番外 後編
実和が早織の注文の品を無事に見つけ
屋敷に戻ると、一変して そこは慌ただしい雰囲気に包まれていた。
おろおろと廊下を行き交う同じ使用人に告げられた内容は
屋敷に居た筈の雅斗と早織が、
誰にも行き先を告げず、その姿を消しているとのことだった。
縁側から庭に降り立った形跡はあるものの、次から次に降る雪は
彼らの足跡をすっかり消し去っていた。
実和は空になった早織の部屋の前に立ち尽くした。
置時計が ぱらぱらと美しいオルゴールの音色を奏で出す。
彼らの元を後にして、既に四時間が経過している。
冬の陽は短く斜めに暮れ始めていた。
『縁側から外へ? 庭・・・・ 桜桃・・・・ まさか』
実和は嫌な予感を覚えた。
__________
屋敷に戻ると、一変して そこは慌ただしい雰囲気に包まれていた。
おろおろと廊下を行き交う同じ使用人に告げられた内容は
屋敷に居た筈の雅斗と早織が、
誰にも行き先を告げず、その姿を消しているとのことだった。
縁側から庭に降り立った形跡はあるものの、次から次に降る雪は
彼らの足跡をすっかり消し去っていた。
実和は空になった早織の部屋の前に立ち尽くした。
置時計が ぱらぱらと美しいオルゴールの音色を奏で出す。
彼らの元を後にして、既に四時間が経過している。
冬の陽は短く斜めに暮れ始めていた。
『縁側から外へ? 庭・・・・ 桜桃・・・・ まさか』
実和は嫌な予感を覚えた。
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