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Secret space
第16章 連続四夜 第二夜
「お前を抱くからな」




身を寄せ合って入った床(とこ)の中、宣言するように低く呟くと、
男は紗織に覆い被さってきた。
閉じかけていた瞼を開けるより前に、
上から香りの良い石鹸の匂いと、柔らかい唇が落ちてくる。


「んっ・・・っぅ」


反応する言葉を あげる間も無く唇を吸われる。
男の手が、浴衣の布越しに 紗織の胸の膨らみに触れた。


『え・ぇっ・・・ ・・・昨日の夜、あれだけ・・・ した のに―――』


紗織は驚いて、唇を奪われながらも目を開けて男を見た。
至近距離の黒い瞳が、紗織を映してそこに在った。
この世に存在するあらゆる色を混ぜた輝きを、覗き込みながら抗う。

衣服にすっかり覆い隠されていても、胸の尖った先端の位置は、
男にとって まさに手にとるように分かるらしく、
真っ直ぐに伸びた指先で軽く抓ままれて きゅっと力を込められる。


「っ・・・・」


口を突いて出そうな甘い声を、紗織は唇の裏に封じ込めた。

昨夜 やはり男の手によって、執拗に刺激を与えられていたせいで
紗織の胸で色づく突起は痛いほど敏感で
少しそうやって触れられただけでも すぐに硬さと痺れを呼び集める。
其処だけで意思を持っているかのように、ぴんと立ち上がって尖る。


「・・ッ!やっ・・・だっ 駄目!!」


男の 信じられないほど器用にさわさわと動く手が、
僅かに開いた浴衣の袂に分けて入り、腰の帯を解こうとするのを
紗織は顔を紅潮させ 困ったように眉根を寄せながら、手で押さえて遮った。


昨夜の 幾度となく繰り返された欲情的な行為は、
長く昏睡状態にあった為に、身体の機能が完全に回復していない紗織の
元からそう多いほうでは無い なけなしの体力を 容赦なく奪っていった。

心ではともかく、倦怠感がギブスのように固まって束縛されたこの身体では、
男の要求にはとても応じられないだろうと思った。
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