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Secret space
第17章 連続四夜 第三夜
紗織は身を捩って声をあげる。


「でも!私・・・本当に、疲れてて・・・したく ない」


「答えが遅い。時間切れだ」


男は自分のベルトをしゅると抜くと、紗織の手首を縛った。


「わ!待って!何・・す・・・」

「それを解くな」


縛ると言えど、紗織が本気で取ろうともがけば、直ぐに外れるような拘束だった。

続けて首元から引き抜いたネクタイで紗織の目を覆う。


「やっ・・・・やだ! 何するの?!」


「それも解くなよ」


男はひっそりと笑って言う。


「なっ・・・んんん・・・ふん。う・・・ん」


頭上に持ち上げさせた自分よりもひと回り小さな紗織の手のひらを、ぎゅっと握り返す。
男は、また騒ごうとする唇を重ねて塞いだ。

唾液で濡れた弾力に 決して味は無い筈だが、舌に甘く感じるのか不思議に思う。
その甘い唇を貪りながら、どこか脳の奥がくらりとする。
やはり、酔っているのかも知れない と男は思った。  それも良い。
原因をつきとめるなら、それはきっと酒などではなく、目の前のこの存在にだろう。

拘束した紗織の両手を握り締めていた手を離して、くの字に曲げられた両腕を撫でさすりながら、
敏感な腋下から細く締まった脇腹にかけて撫で回した。


「きゃあっ! っぅ うあ やっ やめてよっ!」


紗織は、男の手のもたらすくすぐったさから逃れようと
大袈裟ともとれる動きで身を跳ねらせ捩った。
目隠しをされているので、次はどこに男の手が触れるかわからないのだろう。
怯えた表情で身を竦ませている。
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