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第17章 連続四夜 第三夜
 ・・・何度、お前をこの手に抱けば 胸が満たされるだろう。
 お前は俺のものだと 言った俺こそが、
 こうやってお前を腕の中におさめていないと 不安なのだと
 知ればお前は笑うだろうか・・・
 お前の寝顔を見つめていると、
 二度とその眼を開けてはくれないように思えて 恐ろしいなどと
 聞いてもお前は分からないだろう。


瞬間にして冷えた身体に、紗織の肌が酷く温かい。
男は、しばらく目を開けていた。
くう うん と苦しそうに息を繰り返す紗織の頭越しに
枕もとの緩やかな照明に追いやられ、部屋の隅を薄っすらと淀む夜の闇を見つめる。


 それでもいい。
 飽きることなく繰り返そう。
 いつか間切れるだろう。
 それでも 求めて止まない。



男は目を閉じる。


今度は夢を見ない。
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