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Secret space
第18章 連続四夜 第四夜
「なんだか結局・・私が散々振り回されているのよね。
ちょっとくらい勝ってみたいなぁ。
あれは・・・駄目だな。せっかく見つけたけど。
本当に泣いちゃうもの」
自分の瞳から滴り落ちる雫に触れては不思議そうに見詰める男の顔を思い出す。
紗織は見えない手に擽られたかのように笑った。
「嬉しそうですね。紗織さん」
不意に声を掛けられる。
「実和さん・・・・・・今の、声・・・聞こえてた?」
「ええ、先ほどからここに控えておりましたので」
『・・・気付かなかった・・・』
実和は時々 その存在自体が消えたかのように振舞う。
それは既に、所作が静かであると言ったレベルでは無い。
「紗織さん、お食事になさいませんの?」
やっと身を起こしたものの、
昼食とするには早く、朝食とするには余りにも遅い時間だった。
「あ、うん・食べたいけど・・」
言葉を濁す。
空腹感は覚えていたが、食事は男が起きるまで待って共にしたい。
たぶん、それが自然だと思う。
「旦那様なら先ほどお起きになって、湯浴みなさっていますよ」
『そう言えば、昨日、あいつ速攻で寝室に来たんだっけ・・・』
ちょっとくらい勝ってみたいなぁ。
あれは・・・駄目だな。せっかく見つけたけど。
本当に泣いちゃうもの」
自分の瞳から滴り落ちる雫に触れては不思議そうに見詰める男の顔を思い出す。
紗織は見えない手に擽られたかのように笑った。
「嬉しそうですね。紗織さん」
不意に声を掛けられる。
「実和さん・・・・・・今の、声・・・聞こえてた?」
「ええ、先ほどからここに控えておりましたので」
『・・・気付かなかった・・・』
実和は時々 その存在自体が消えたかのように振舞う。
それは既に、所作が静かであると言ったレベルでは無い。
「紗織さん、お食事になさいませんの?」
やっと身を起こしたものの、
昼食とするには早く、朝食とするには余りにも遅い時間だった。
「あ、うん・食べたいけど・・」
言葉を濁す。
空腹感は覚えていたが、食事は男が起きるまで待って共にしたい。
たぶん、それが自然だと思う。
「旦那様なら先ほどお起きになって、湯浴みなさっていますよ」
『そう言えば、昨日、あいつ速攻で寝室に来たんだっけ・・・』