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第18章 連続四夜 第四夜
紗織はようやく、袋の部分から硬い肉茎へと舌を這い上がらせた。
そっとキスをして、唾液で濡れた唇を上へ向かって滑らす。


『・・・何で こんな形をしているんだろう』


硬く隆起した部位は、男の均整のとれた他の身体からは想像がつき難いほど、
そこはいびつな形態をしているように紗織には思える。


『先端っていきなり出っ張ってて でも尖がって 何だか別の生き物みたいだし
 ・・・だいたいどうして、こんなに硬くなるのかな・・・』


ぐるりとそのくびれの部分を舌先でなぞると、男が細く息を吐くのが聞こえた。

酷く滑らかな皮膚は、男の肌の色に赤みを混ぜて濃く濁らせたような色合いだ。
奇妙に血管が浮き上がってごつごつしている。

紗織はもう一度、下から上へ舐めあげると、その頂きにちゅうと吸い付いて、
そのまま歯が当たらないよう気遣いながら、男の肉塊をゆっくり咥えた。


『ほんとにこれが・・私の中に入ってたり・・・するんだよね?』


あらためてこうして、目の前で見て思い知らされると とても変な感じがする。
自らの口で行うこの擬似的な行為を、好きであるとは決して言えない。
興味があるとしたら、自分が男に快感を与えることが出来ているというその一点のみだろう。
咥内で充血して気持ちよさそうに反りかえるそれは、たぶん男の快感の芯のようなものだ。
それを咥内に中で咥えて、手で触れているのだと思うと何故か、
耳の奥から血流の渦巻くような興奮を覚えた。
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