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第18章 連続四夜 第四夜
「不味いな」


濃厚なキスを終えて唇を放すと、男はそう呟いた。
紗織は可笑しくて、くすくすと笑った。


「全く・・・一体、誰に教わった?」


「別に? あなただって私にしてたことでしょう?」


眉間に僅かに皺を寄せて紗織をじろりと見遣る男に微笑みを返す。


「あなたが あんな声出すの、初めて聞いちゃったな」


紗織はまた嬉しそうにくすくすと笑った。
男は奥歯を噛んだまま、小さく溜め息を吐く。
俊敏な動作で服を着付けると、紗織に手を差し伸べた。


「立てよ。お前も食事がまだだろう?」


見上げる紗織を男は意味ありげな微笑を浮かべ、見つめていた。
耳元でぞっとする声で囁かれる。


「心配するな。
 その後にたっぷり 仕返ししてやる」


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