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第4章 4
実和が驚いたようにまた振り返る。


「まぁ。では、旦那様も誰も、あなたに
 何もお聞きかせしていないということですか」


「・ええ・・・何も」


「でしたら、私の口から勝手に申し上げることはできません。
 どうか、旦那様に直接、お聞きになってくださいませ」


そう静かに答えると、彼女はまた前を歩き出した。
いちおう昨日、尋ねたことは尋ねたんだけどなぁと
不満に思いながら歩いていると、
すぐに、脱衣所らしき部屋に着いた。
ここだけでも、家の紗織の部屋の二倍以上はある。


「着替えはこちらに用意しております。
 お脱ぎになったものは此方にお入れください。
 タオルはここにご用意しておりますので、ご自由にお使いください。
 それではごゆっくり」


実和は簡単に説明を済ますと、静かに引き返して行った。
紗織はすぐにワンピースを脱いで、籠に放り投げた。
股をべっとりと濡らしている精液を、はやく洗い流してしまいたかった。
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