この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Secret space
第4章 4
温かいお湯が体中をゆたゆたと包むと、
掻き乱れた心が少し、落ち着いていくのがわかった。
湯船のお湯をすくって、何度も顔を洗う。
惨めったらしく泣いていたなんて、あの男には知られたくなかった。
(はやく泣き顔をなおさなくては。
風呂から出ればきっとまた、あの男は待ち受けているに違いない。
逃れられないのならば、毅然とした態度で望んでやる。
でもどうして、さっきはあんなにあっけなく、受け入れてしまったのだろう。
さっきは)
ドキン
思い出すと心臓が高鳴った。
男に手に舌に、触れられた時の感触が蘇る。
最後に深く抉られたときの、あの今まで決して味わったことも無い恍惚感。
(私ったら!何思い出してるの!!!)
髪の先からしずくを飛ばして、強引に頭から振り払う。
(ほんとうに、どうかしている・・・)
昨日といい、今日といい、思い出してみると行為の最中の自分は、
あの男から与えられる快感に、すっかり没頭してしまっていて、
まるで別人が、私を乗っ取っていたかのように思える。
日常も自分自身も何もかもすべてが
全く違うものに、すり替えられてしまったかのようだ。
掻き乱れた心が少し、落ち着いていくのがわかった。
湯船のお湯をすくって、何度も顔を洗う。
惨めったらしく泣いていたなんて、あの男には知られたくなかった。
(はやく泣き顔をなおさなくては。
風呂から出ればきっとまた、あの男は待ち受けているに違いない。
逃れられないのならば、毅然とした態度で望んでやる。
でもどうして、さっきはあんなにあっけなく、受け入れてしまったのだろう。
さっきは)
ドキン
思い出すと心臓が高鳴った。
男に手に舌に、触れられた時の感触が蘇る。
最後に深く抉られたときの、あの今まで決して味わったことも無い恍惚感。
(私ったら!何思い出してるの!!!)
髪の先からしずくを飛ばして、強引に頭から振り払う。
(ほんとうに、どうかしている・・・)
昨日といい、今日といい、思い出してみると行為の最中の自分は、
あの男から与えられる快感に、すっかり没頭してしまっていて、
まるで別人が、私を乗っ取っていたかのように思える。
日常も自分自身も何もかもすべてが
全く違うものに、すり替えられてしまったかのようだ。