この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Secret space
第5章 5
開け放たれたままの格子戸から、男が部屋の中へと入る。
紗織もその後に続き、後ろ手で静かに、部屋の引き戸を閉め合わせる。
男は紗織が先ほどまで腰を下ろしていた椅子に座り、
戸の前に立ったままの紗織を見て言った。
「今日はやけに素直だな。
やっと受け入れたか」
「お願いがあるの」
男の言葉をほとんど無視して紗織は言った。
お願いだなんて、使いたくない言葉だったが、今はそう言ったほうが
スムーズに聞き入れられるだろう。
先ほど悪戯にはずされたブラがひどく気になって、それを抑えるために、
脇を閉じて腕を胸に寄せ、重ね合わせた両手を握り締めた。
「何だ」
男が首もとの光沢のある生地のネクタイを緩めながら言った。
「いつまで・・私を、ここに置く気か知らないけど、
私、昼間はちゃんと学校に行きたいの」
「学校 ね」
「いいで・・しょ?こんな屋敷に、ただじっとして居たくないの。
それには、制服とか、いろいろと道具もいるんだけど、その・・・」
「さて、どうしようか」
顎に手をやって、少し笑いを含んだ顔で、男が考えるような振りをする。
「っ・・・どうせあなた、昼は居ないんだからいいじゃない!」
紗織は、男のもったいぶった素振りに頭にきて、つい声を荒げた。
「お前がそう言うなら、そうさせてやらなくもないが、ただし・・・」
「ただし?」
「俺が今から言うことに、お前がきちんと従ったなら、
俺もお前の願いを聞いて、言うとおりに手配してやろう」
「なっ・・何をしろって言うの」
「別に、そんな難しいことじゃない。
そうだな。・・・まずはそんなところに立ってないで、こっちに来たらどうだ」
紗織もその後に続き、後ろ手で静かに、部屋の引き戸を閉め合わせる。
男は紗織が先ほどまで腰を下ろしていた椅子に座り、
戸の前に立ったままの紗織を見て言った。
「今日はやけに素直だな。
やっと受け入れたか」
「お願いがあるの」
男の言葉をほとんど無視して紗織は言った。
お願いだなんて、使いたくない言葉だったが、今はそう言ったほうが
スムーズに聞き入れられるだろう。
先ほど悪戯にはずされたブラがひどく気になって、それを抑えるために、
脇を閉じて腕を胸に寄せ、重ね合わせた両手を握り締めた。
「何だ」
男が首もとの光沢のある生地のネクタイを緩めながら言った。
「いつまで・・私を、ここに置く気か知らないけど、
私、昼間はちゃんと学校に行きたいの」
「学校 ね」
「いいで・・しょ?こんな屋敷に、ただじっとして居たくないの。
それには、制服とか、いろいろと道具もいるんだけど、その・・・」
「さて、どうしようか」
顎に手をやって、少し笑いを含んだ顔で、男が考えるような振りをする。
「っ・・・どうせあなた、昼は居ないんだからいいじゃない!」
紗織は、男のもったいぶった素振りに頭にきて、つい声を荒げた。
「お前がそう言うなら、そうさせてやらなくもないが、ただし・・・」
「ただし?」
「俺が今から言うことに、お前がきちんと従ったなら、
俺もお前の願いを聞いて、言うとおりに手配してやろう」
「なっ・・何をしろって言うの」
「別に、そんな難しいことじゃない。
そうだな。・・・まずはそんなところに立ってないで、こっちに来たらどうだ」