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第5章 5
 きっと、何かまた、ろくでもないことを企んでいるに違いない。
それでも紗織はどうしても、学校に行きたいのだ。
ほんの一部分でもいい。いつもの日常の生活を取り戻したい。

 紗織は先ほど廊下に飛び出たのと同じ気持ちを抱いて、
面白そうな目で紗織を見ながら、ゆったりと大きな椅子に腰掛けたその男の前に、
ゆっくりと移動した。
座った男を見下ろした紗織に、軽く顎を突き出してみせて、男は言った。


「俺にキスをしろ」


「さっきしたじゃない」


「そう、さき程のと同じように、それを今度は俺からではなく、
 お前が、俺にするんだ。
 するのとされるのとでは全く違うからな。
 どうだ、難しいことではないだろう」


「・・・キス・・・すればいいのね」


「ああ」


紗織は唇をきゅっと結んで、腰を屈めて上体を前に倒し、男に顔を近づけた。


「目、閉じてよ・・・」


 紗織が男の視線に絶えかねて、つぶやくように言うと、男はゆっくりと目を閉じた。
すると男の顔が、寝顔とダブって見えて、紗織は思わず赤面してしまう。
昨夜見つめた同じ唇が、今、こうして目の前にあるのだ。


(何だかこれじゃあ・・・、ほんとに私がしたくて、してるみたいじゃない)
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