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第22章 疼き⑦

　目の前が美しい男の顔で一杯になったかと思うと、唇が奪われた。口内の蹂躙される気持ちよさが、奥を攻められる刺激と合わさって、再び大きな快楽の波へと変わる。

（だ、だめ……また……）

　フィーネは魔王の腕を掴むと、唇を離し、乱れた息を吐きながら懇願した。

「も、もう……おねがい……です……これ以上は……んはぅっ、またきちゃいますっ」

「何度でもイけ。嫌だと言いながらも抗えず、嬉しそうに達するお前の顔がもっと見たい」

「な、何をおっしゃって……あぁっ、もう……あぁぁっ！」

　魔王の言葉に欲情したフィーネは、快楽の波を抑えることができなくなってしまった。
　
　再び、身体の芯に溜まった欲が解放され、抗えぬ気持ちよさが全身を襲う。
　
　脳内まで侵食した欲は、フィーネから理性を奪った。
　恥ずかしさも罪悪感も忘れ、主から与えられる快楽に恍惚とした表情を浮かべる。