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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第22章 疼き⑦
 軽くだったとはいえ、間も置かずに再び達し、フィーネは恥ずかしさから両手の甲で顔を隠した。

 自分がどんな酷い顔を、見られたくなかったからだ。

(恥ずかしい……魔王様を満足させるどころか、気持ちよすぎて私の身体が耐えられない……)

 しかし、主の動きは止まらない。

 顔を隠したフィーネの両手首を片手で組み伏せると、恥ずかしそうに顔を背ける彼女へと顔を近づけた。意地悪く唇を緩ませながら。

(この方は、わざと私の顔を見て楽しんでいらっしゃるんだわ! 私が見られたくないって知っていながら……)

 全く意地悪い男だと憤慨する一方、下腹部からもたらされる快楽はすぐさま怒りを沈静化させ、どうでもよくなってしまう。

 男を求めることしか、考えられなくなってしまう。 
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