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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第24章 疑問②
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「そうだったのですか。アンジェラさんは、ご存じなのですね?」
「はい。魔族を滅ぼせ、とピアチェ様が下された神託も存じております。私は他の魔族と比べて精神的に強いほうですし、昔から魔王様にお仕えしておりますから。こう言うのも何ですが、魔王様は私の弟のような存在ですからね」
そう言うアンジェラは、少し誇らしげだった。
弟のような存在、という言葉に、魔王が何故この女性に逆らえないのか、何となく見えた気がする。
(弟って……私からは親子のように見えるけど)
失礼なことがちらっと思い浮かんだが、すぐさまその考えを打ち消すと、新たに浮かんだ疑問を口にする。
「私は、今まで魔族は悪だと教えられてきました。でもここに連れて来られて初めて、温かさを教えて貰いました。人間なんかよりも、魔族の皆さんのほうが優しくて温かい存在なのに、何故ピアチェ様は、魔族を滅ぼせなどと神託を下したのでしょうか?」
「はい。魔族を滅ぼせ、とピアチェ様が下された神託も存じております。私は他の魔族と比べて精神的に強いほうですし、昔から魔王様にお仕えしておりますから。こう言うのも何ですが、魔王様は私の弟のような存在ですからね」
そう言うアンジェラは、少し誇らしげだった。
弟のような存在、という言葉に、魔王が何故この女性に逆らえないのか、何となく見えた気がする。
(弟って……私からは親子のように見えるけど)
失礼なことがちらっと思い浮かんだが、すぐさまその考えを打ち消すと、新たに浮かんだ疑問を口にする。
「私は、今まで魔族は悪だと教えられてきました。でもここに連れて来られて初めて、温かさを教えて貰いました。人間なんかよりも、魔族の皆さんのほうが優しくて温かい存在なのに、何故ピアチェ様は、魔族を滅ぼせなどと神託を下したのでしょうか?」
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