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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第4章 魔王④
「神官たち? ああ、ここにいた女たちなら全て無力化した」
「えっ? 無力……化?」
男が放った何気ない言葉が、フィーネの思考を停止させた。言った意味がすぐに理解出来ず、無意識に男の言葉の一部を反芻する。
驚くフィーネがおかしかったのか、今まで無表情だった男の口元に小さな笑みが浮かべると、ドアに視線を向けた。
「安心しろ、命は奪っていない。皆、その辺でのびているだろう」
フィーネも少し頭を上げて同じ方向を見た。
少し開かれたドアの向こうからは、廊下を照らす明かりが洩れているだけで、それ以外は何も見えない。
ただ、周りが異様に静かすぎる気がした。
フィーネの封印が何かしらの方法で解けたのなら、神官たちも気づくはず。
封印を解いたのが神官たちなら、少なくとも目覚めた時に誰か傍にいるはず。
しかし、目の前の男以外誰もいないどころか、物音一つしないのだ。
男の言葉が、真実味を帯びて来る。
畏怖の対象である神官たちが無力化されるなど、並大抵の力ではない。
「えっ? 無力……化?」
男が放った何気ない言葉が、フィーネの思考を停止させた。言った意味がすぐに理解出来ず、無意識に男の言葉の一部を反芻する。
驚くフィーネがおかしかったのか、今まで無表情だった男の口元に小さな笑みが浮かべると、ドアに視線を向けた。
「安心しろ、命は奪っていない。皆、その辺でのびているだろう」
フィーネも少し頭を上げて同じ方向を見た。
少し開かれたドアの向こうからは、廊下を照らす明かりが洩れているだけで、それ以外は何も見えない。
ただ、周りが異様に静かすぎる気がした。
フィーネの封印が何かしらの方法で解けたのなら、神官たちも気づくはず。
封印を解いたのが神官たちなら、少なくとも目覚めた時に誰か傍にいるはず。
しかし、目の前の男以外誰もいないどころか、物音一つしないのだ。
男の言葉が、真実味を帯びて来る。
畏怖の対象である神官たちが無力化されるなど、並大抵の力ではない。