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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第28章 大浴場③
 お湯が跳ねる音を聞きながら、フィーネは必死で声を堪えていた。

 大きな手が後ろから、タオル越しにフィーネの身体を弄っている。

 片手は彼女の胸を遠慮なく揉んで柔らかさを堪能し、もう一方の手は、タオルからはみ出ている太ももの外側から尻肉の間を行ったり来たりしながら撫でていた。
 時折、腿や尻の肉を揉みしだきながら。

 お湯の中とはいえ、与えられる刺激は変わらない。むしろ、こんな所で致そうとしていることに身体が変に興奮し、いつもよりも敏感に反応している気がする。

(ただでさえ、声を堪えるのが難しいのに……)

 フィーネは両目を強く閉じると、声が出ないように口元を手で覆った。
 しかし口元を塞いでも、鼻から抜けていく小さな嬌声を防ぐことは出来ない。
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