この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第33章 女神と魔王②
「邪神ラファは消滅していなかったのだ。ラファは受肉したピアチェを見つけると、近くにいた一人の魔族に攻撃した。ピアチェはその魔族を咄嗟に庇い……死んだ。不老ではあったが、不死ではないからな」
「ピアチェ様が……死んだ? そ、それなら……何故魔族は生きているのですか? 何故世界はまだ無事なのですか⁉ ピアチェ様が亡くなったのなら……魔族も精霊たちも生きていけない。精霊たちが生きていけないなら、この世界は滅びているはず!」
「ピアチェは、守った魔族に自身の力を預けたのだ。魔族や精霊たちと繋がった、力の根源を……。だから今でも我々魔族は生きていて、世界も存続している」
何故だか分からない。
でも、フィーネの心の底から湧き上がる何かが、全ての答えを語っていた。
ピアチェが守った魔族、
力の根源を託した相手が一体誰なのかを。
「その魔族とはもしかして……魔王様。あなた様なのでは……」
フィーネの手を掴む魔王の手に力が籠った。
そして初めてフィーネと視線を合せると、ただ黙って一つ頷いた。
「ピアチェ様が……死んだ? そ、それなら……何故魔族は生きているのですか? 何故世界はまだ無事なのですか⁉ ピアチェ様が亡くなったのなら……魔族も精霊たちも生きていけない。精霊たちが生きていけないなら、この世界は滅びているはず!」
「ピアチェは、守った魔族に自身の力を預けたのだ。魔族や精霊たちと繋がった、力の根源を……。だから今でも我々魔族は生きていて、世界も存続している」
何故だか分からない。
でも、フィーネの心の底から湧き上がる何かが、全ての答えを語っていた。
ピアチェが守った魔族、
力の根源を託した相手が一体誰なのかを。
「その魔族とはもしかして……魔王様。あなた様なのでは……」
フィーネの手を掴む魔王の手に力が籠った。
そして初めてフィーネと視線を合せると、ただ黙って一つ頷いた。