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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第33章 女神と魔王②
長い間、世界を見守り力を注いできたピアチェだったが、いつごろからか魔族たちの前に姿を現すようになった。
肉体がないため、声しか届けられない存在だったはずが、不老の肉体を受肉したのだ。
そして自身が女神であることは伏せ、魔族たちの生活に溶け込み、長い時間を穏やかに暮らしていた。
……はずだった。
「しかし、ピアチェはもういない」
「いな……い……?」
フィーネの瞳が見開かれる。
不老の肉体を持っているはずの女神がいない。魔王の表情を見る限り、その理由は穏やかならぬものだと簡単に予想できる。
肉体がないため、声しか届けられない存在だったはずが、不老の肉体を受肉したのだ。
そして自身が女神であることは伏せ、魔族たちの生活に溶け込み、長い時間を穏やかに暮らしていた。
……はずだった。
「しかし、ピアチェはもういない」
「いな……い……?」
フィーネの瞳が見開かれる。
不老の肉体を持っているはずの女神がいない。魔王の表情を見る限り、その理由は穏やかならぬものだと簡単に予想できる。