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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第42章 監禁②
「耐えられなかった……我慢できなかった! あなた様が、私を通して別の方を愛していると思うと……それなのに、真実を聞くのが怖くて……逃げたのです……」
フィーネの言葉尻が、かすれていく。
「全ては……自分の気持ちを抑えられず、あなた様と向き合う勇気を持てなかった、弱い私のせい……なのです」
勇気を持って、ソルに本心を告げていれば、同じ別れるにしても、こんな最悪な状況にはならなかったはずだ。
恨まれても仕方ない。
嫌われても仕方ない。
そう思っていたのだが、ソルから発されたのは優しい言葉だった。
「……不安にさせてすまなかった。お前にピアチェとのことを問われた時、すぐに話すべきだったのにな。勇気を持てなかったのは、私も同じだ。お前と過ごす日々があまりに愛おしくて……変化を恐れていた」
驚きの表情を浮かべるフィーネに、柔らかな微笑みが向けられる。
身代わりに向けられているとは思えないほど、愛情あふれた微笑みが。
フィーネの言葉尻が、かすれていく。
「全ては……自分の気持ちを抑えられず、あなた様と向き合う勇気を持てなかった、弱い私のせい……なのです」
勇気を持って、ソルに本心を告げていれば、同じ別れるにしても、こんな最悪な状況にはならなかったはずだ。
恨まれても仕方ない。
嫌われても仕方ない。
そう思っていたのだが、ソルから発されたのは優しい言葉だった。
「……不安にさせてすまなかった。お前にピアチェとのことを問われた時、すぐに話すべきだったのにな。勇気を持てなかったのは、私も同じだ。お前と過ごす日々があまりに愛おしくて……変化を恐れていた」
驚きの表情を浮かべるフィーネに、柔らかな微笑みが向けられる。
身代わりに向けられているとは思えないほど、愛情あふれた微笑みが。