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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第44章 女神②
「だが、ディザニア国でお前と共に過ごすうちに、そんなことは問題ではなくなった。私は、お前が心を癒し、笑顔でそばにいてくれれば、それで十分だった。共に過ごす時間が、何よりも愛おしくて堪らなかった。お前に力を返せば……きっとラファに戦いを挑み、この時間も失われるだろうからな」
ピアチェの力は、フィーネがまた生まれ変わり、心強く育った時に返せばいい。
愛する者と過ごす時間を守ることを選んだのだソルは、ピアチェとの関係をフィーネに隠し続けた。
ピアチェの侍女として仕えていたアンジェラを筆頭に、全てを知るその他の魔族たちに口止めをして。
あの日、フィーネが女神と彼の関係を問い、翌日に全てを話そうと決意するまで。
全ては、彼女を失いたくなかったから。
ようやく心を通じ合わせた者との、穏やかな生活を守りたかったからこその行動だった。
ピアチェの力は、フィーネがまた生まれ変わり、心強く育った時に返せばいい。
愛する者と過ごす時間を守ることを選んだのだソルは、ピアチェとの関係をフィーネに隠し続けた。
ピアチェの侍女として仕えていたアンジェラを筆頭に、全てを知るその他の魔族たちに口止めをして。
あの日、フィーネが女神と彼の関係を問い、翌日に全てを話そうと決意するまで。
全ては、彼女を失いたくなかったから。
ようやく心を通じ合わせた者との、穏やかな生活を守りたかったからこその行動だった。