この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第7章 魔王⑦
「な、何故、そのような悲しい顔をなさるのですか?」

「……そんな顔をしているか?」

「私には……そう感じます」

 フィーネ自身、何故彼の表情が気になってしまうのか分からなかった。

 悲しそうに笑う彼を見ると、いつも罪悪感で胸が締めつけられる理由も。

 自分を見つめる瞳。
 触れる指。
 冷静に見えるがどこか甘さを含んだ低い声。

 力を与える道具として自分本位にフィーネを扱ってきた他の男たちと比べると、どこか様子が違うように感じたからかもしれない。

(まるで力を欲するわけでなく、人間の戦力を削ぐつもりでもなく、私自身が求められているような……)

 だから、分からない。

 魔王と名乗る男の意図が。
 悲しそうに、自分を犯す男の気持ちが。

 彼は答えなかった。
 ただ少しだけ、ほんの少しだけ嬉しそうに口元を緩ませただけだった。
/528ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ