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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第47章 脱走①
「何を言いだすかと思えば……自分の身、可愛さに、私を騙そうと? 私は……この身を身代わりにして、リリアは見逃してもらうようお願いするつもりだから……」
フィーネが部屋のベッドに拘束されたのを見届けると、セイラムはそう吐き捨て、出ていった。
彼女に申し出を断られ、フィーネは大きくため息をつく。
(あの表情……迷っているみたいだった。どちらにしても、リリアちゃんは助けなくちゃ……)
そんなことを考えながらしばらく過ごしていると、突然ドアが開き、セイラムがやってきた。
その顔には血の気がなく、切羽詰まった様子が見られた。ただことではなさそうだ。
セイラムはドアに鍵をかけると、ズカズカとフィーネに近き、その両肩を強く掴んだ。
「フィーネ……さっきの話は本当なの? ここから逃げる術があるの⁉」
「いっ痛い! セイラムさん、一体なにが……」
フィーネが部屋のベッドに拘束されたのを見届けると、セイラムはそう吐き捨て、出ていった。
彼女に申し出を断られ、フィーネは大きくため息をつく。
(あの表情……迷っているみたいだった。どちらにしても、リリアちゃんは助けなくちゃ……)
そんなことを考えながらしばらく過ごしていると、突然ドアが開き、セイラムがやってきた。
その顔には血の気がなく、切羽詰まった様子が見られた。ただことではなさそうだ。
セイラムはドアに鍵をかけると、ズカズカとフィーネに近き、その両肩を強く掴んだ。
「フィーネ……さっきの話は本当なの? ここから逃げる術があるの⁉」
「いっ痛い! セイラムさん、一体なにが……」