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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第47章 脱走①
監禁されている部屋に着くと、フィーネはセイラムだけに聞こえるよう囁いた。
「あなたの妹……ガーランドに狙われているわ」
セイラムの手が止まった。
しかし、それ以上の反応は見られない。
フィーネは諦めずに、言葉を重ねる。
「あなたも知っているでしょう? あの男が、夜な夜な神官たちと何をしているか……そんな中にリリアちゃんを放り込んでいいの?」
「いいわけが……ないでしょ⁉」
初めて、セイラムは自身の感情をフィーネに見せた。
壁に拳を打ち付けると、悔しそうに今まで抱いてきたであろう気持ちを吐露する。
「私だって分かってる! でも、どうしたらいいっていうの? 聖地唯一の出入り口は見張られて逃げられないのに!」
「もしその状況を脱する方法を……私が知っているとしたら?」
セイラムの瞳が見開かれた。
しかしすぐさま無表情に戻ると、首を横に振る。
「あなたの妹……ガーランドに狙われているわ」
セイラムの手が止まった。
しかし、それ以上の反応は見られない。
フィーネは諦めずに、言葉を重ねる。
「あなたも知っているでしょう? あの男が、夜な夜な神官たちと何をしているか……そんな中にリリアちゃんを放り込んでいいの?」
「いいわけが……ないでしょ⁉」
初めて、セイラムは自身の感情をフィーネに見せた。
壁に拳を打ち付けると、悔しそうに今まで抱いてきたであろう気持ちを吐露する。
「私だって分かってる! でも、どうしたらいいっていうの? 聖地唯一の出入り口は見張られて逃げられないのに!」
「もしその状況を脱する方法を……私が知っているとしたら?」
セイラムの瞳が見開かれた。
しかしすぐさま無表情に戻ると、首を横に振る。