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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第48章 脱走②
セイラムにとって、最も恐れていたことが現実のものとなってしまった。
夜伽は、五日後にある神託の儀式後。
それまでに、何も知らないリリアに性技を指導せよと、数日の猶予を与えられたのだとか。
打つ手なく絶望するセイラムに、フィーネは力強く声をかけた。
「どうすればいいなんて……決まっているわ。リリアちゃんを、何とか聖地から逃すの! そのかわり、どうか私に協力して欲しい」
「協力……?」
「ええ、そうよ。私もあなたと同じなの。自分の身を犠牲にしても……助けたい人がいる」
「それは……地下牢にいる魔王のこと?」
セイラムの問いに、フィーネは間髪を入れずに頷いた。
愛おしさが溢れる心を感じながら、真剣だった表情を少しだけ緩める。
「そう。あの人は……私が命に代えても守りたい人なの。あの人のためになら……私は何でもするわ」
瞳の奥が締め付けられるように痛くなった。
夜伽は、五日後にある神託の儀式後。
それまでに、何も知らないリリアに性技を指導せよと、数日の猶予を与えられたのだとか。
打つ手なく絶望するセイラムに、フィーネは力強く声をかけた。
「どうすればいいなんて……決まっているわ。リリアちゃんを、何とか聖地から逃すの! そのかわり、どうか私に協力して欲しい」
「協力……?」
「ええ、そうよ。私もあなたと同じなの。自分の身を犠牲にしても……助けたい人がいる」
「それは……地下牢にいる魔王のこと?」
セイラムの問いに、フィーネは間髪を入れずに頷いた。
愛おしさが溢れる心を感じながら、真剣だった表情を少しだけ緩める。
「そう。あの人は……私が命に代えても守りたい人なの。あの人のためになら……私は何でもするわ」
瞳の奥が締め付けられるように痛くなった。