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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第54章 目覚め②
それが喜びによるものなのか、悲しみによるものなのか、フィーネには分からなかった。
ただ一つ、ハッキリしている。
「や、やめろぉぉっ、ピアチェっ‼」
切羽詰まったラファの静止声が、響き渡った。
見えていなくても、ラファには光の原因、そしてフィーネがしようとしていることが分かったのだろう。
しかし声だけで行動を制止するなど、出来るわけがない。
ソルが耳元で囁く。
どこか、辛そうに声を震わせながら。
「強くなったのだな、フィーネ。身を投げ出し、命をかけて私を守ろうとするくらい……」
彼の言葉に、フィーネは小さく微笑んだ。
背中に感じる、愛する人の存在の大きさを想いながら。
「……あなたが……あなたの存在が私を強くしたの。ありがとう、ソル……」
フィーネは振り向き、自分の心が命じるままソルと唇を重ね合わせた。
次の瞬間、細い身体と心に膨大な力が注がれ、フィーネの意識が真っ白になった。
ただ一つ、ハッキリしている。
「や、やめろぉぉっ、ピアチェっ‼」
切羽詰まったラファの静止声が、響き渡った。
見えていなくても、ラファには光の原因、そしてフィーネがしようとしていることが分かったのだろう。
しかし声だけで行動を制止するなど、出来るわけがない。
ソルが耳元で囁く。
どこか、辛そうに声を震わせながら。
「強くなったのだな、フィーネ。身を投げ出し、命をかけて私を守ろうとするくらい……」
彼の言葉に、フィーネは小さく微笑んだ。
背中に感じる、愛する人の存在の大きさを想いながら。
「……あなたが……あなたの存在が私を強くしたの。ありがとう、ソル……」
フィーネは振り向き、自分の心が命じるままソルと唇を重ね合わせた。
次の瞬間、細い身体と心に膨大な力が注がれ、フィーネの意識が真っ白になった。