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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第55章 目覚め③
 瞳を閉じ、彼の温もりを心に刻むように。

「……愛してるわ、ソル」

 次の瞬間、フィーネの瞳が見開かれたかと思うと、物凄いスピードでラファに向かっていた。

 両者の身体がぶつかったと思われた瞬間、パッと光が弾けた。

 光が消え去る頃には、二神の姿はどこにもなかった。
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