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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第56章 魔王と勇者
その身体からは、女神とも邪神とも聖女とも違う、強大な力の片鱗が洩れだしていた。
ソルが持つ本来の力、世界を支える精霊たちの力だ。
聖女と女神。
2種類の力を失ったというのに、魔王から洩れだす力はあまりにも強大だった。
「お前たちが魔の存在と呼ぶ者の長だ。聖女と女神の力を失っても、お前程度の存在を消すには……十分すぎる」
「……黙れっ‼」
ガーランドから噴き出した力が、ソルに襲い掛かった。
しかし目の前に大きな壁が現れ、勇者の攻撃を防ぐ。
ソルには分かっていた。
こちらに向かって来るガーランドの剣先が、恐怖で震えているのを。
(……馬鹿な男だ)
敵わない相手に剣を振り下ろそうとする愚かな男を一笑すると、自身が持つ本来の力を解き放った。
ソルが持つ本来の力、世界を支える精霊たちの力だ。
聖女と女神。
2種類の力を失ったというのに、魔王から洩れだす力はあまりにも強大だった。
「お前たちが魔の存在と呼ぶ者の長だ。聖女と女神の力を失っても、お前程度の存在を消すには……十分すぎる」
「……黙れっ‼」
ガーランドから噴き出した力が、ソルに襲い掛かった。
しかし目の前に大きな壁が現れ、勇者の攻撃を防ぐ。
ソルには分かっていた。
こちらに向かって来るガーランドの剣先が、恐怖で震えているのを。
(……馬鹿な男だ)
敵わない相手に剣を振り下ろそうとする愚かな男を一笑すると、自身が持つ本来の力を解き放った。