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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第58章 再会②
フィーネは、黒い空間に浮かんでいた。
上とも下とも分からない空間を、ただ漂っている。音も空気の動きも感じられない。
(一体……どこまで来てしまったのかしら……?)
視界一杯に広がる闇を見つめながら自問するが、答えをくれる人はいない。
動こうにも、長きに渡る戦いでボロボロになった身体はフィーネの支配下から離れ、別物になったかのように言うことを聞いてくれない。
力を使い果たし身体を癒すことすら出来ない、それが今のフィーネだった。
ラファを倒した。
邪神となった元女神の断末魔は、今でも耳の奥に残っている。
フィーネへの恨みと憎しみ、そして神々の地に住まう者たちを呪う言葉を吐きながら、ラファは完全に消滅した。
一度倒した相手だったのにもかかわらず、ラファの力は以前にも増して強大になっていた。
フィーネだった肉体を捨て、女神体にならねばならなかったほどに。
上とも下とも分からない空間を、ただ漂っている。音も空気の動きも感じられない。
(一体……どこまで来てしまったのかしら……?)
視界一杯に広がる闇を見つめながら自問するが、答えをくれる人はいない。
動こうにも、長きに渡る戦いでボロボロになった身体はフィーネの支配下から離れ、別物になったかのように言うことを聞いてくれない。
力を使い果たし身体を癒すことすら出来ない、それが今のフィーネだった。
ラファを倒した。
邪神となった元女神の断末魔は、今でも耳の奥に残っている。
フィーネへの恨みと憎しみ、そして神々の地に住まう者たちを呪う言葉を吐きながら、ラファは完全に消滅した。
一度倒した相手だったのにもかかわらず、ラファの力は以前にも増して強大になっていた。
フィーネだった肉体を捨て、女神体にならねばならなかったほどに。