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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第58章 再会②
愛する人に愛され尽くしたこの肉体を捨てるのには、相当の覚悟がいった。
このままでは勝てない。
そう判断してもなお、肉体を捨てることが出来なかった。
やっとの思いで覚悟を決め肉体を捨てると、本来の姿に戻った懐かしさ以上の言いようのない喪失感が心を満たした。
(今じゃ、その女神体ですら、ボロボロだけど……)
ふふっと小さく笑った、つもりだった。
肉体を捨てた後悔が再び蘇り、涙となって瞳一杯に溢れだす。しかし、手が動かないので涙を拭うこともできない。
そんな彼女を笑うように、涙は目尻から零れ落ちると耳もとに流れていった。無力な自分が情けなくて、さらに涙が溢れだす。
フィーネがここに留まっているのには、二つ理由があった。
このままでは勝てない。
そう判断してもなお、肉体を捨てることが出来なかった。
やっとの思いで覚悟を決め肉体を捨てると、本来の姿に戻った懐かしさ以上の言いようのない喪失感が心を満たした。
(今じゃ、その女神体ですら、ボロボロだけど……)
ふふっと小さく笑った、つもりだった。
肉体を捨てた後悔が再び蘇り、涙となって瞳一杯に溢れだす。しかし、手が動かないので涙を拭うこともできない。
そんな彼女を笑うように、涙は目尻から零れ落ちると耳もとに流れていった。無力な自分が情けなくて、さらに涙が溢れだす。
フィーネがここに留まっているのには、二つ理由があった。