この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第60章 再会④
「フィーネ? フィーネか⁉」

 突然聞こえて来た声に、ソルは咄嗟に立ち上がり叫んだ。鋭い視線を周囲に向けながら声の主を探すが、部屋の中の寒々とした様子は変わらない。

 幻聴かと落胆したが、

『ソル、私の声が聞こえているのね?』

 この言葉に、伏せた翠色の瞳が見開かれた。

 今度は幻聴ではない。
 彼の言葉に、ハッキリとした返答があったからだ。

 心臓が激しく脈打ち、身体中の血が駆け巡る。こみ上げる期待が、呼吸を浅くする。

 フィーネの申し訳なさそうな声色が聞こえた。耳からではなく、直接脳内に届けられたような不思議な声だ。

『……ごめんなさい、ソル。こんなにも遅くなってしまって。あれからもう五年も経っていたなんて……』

「謝るな、フィーネ。あの時、約束したはずだ。ずっと……ずっと待っていると……」

 五年前、ラファとの戦いに向かう直前、彼女と交わした言葉を思い出す。
/528ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ