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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第60章 再会④
もう二度と会えないかもしれないと思い、後悔に苛まれながら今まで過ごしてきた。
しかし彼女の声が聞いた今、永遠とも思えた五年間が、あっという間の短い時間のように思える。散々アンジェラたち魔族たちを心配させておきながら、現金なものだと、心境の変化に苦笑すらしてしまう。
喜びで沸き立つ気持ちを抑えつつ、ソルは辺りを見回し続けながら、どこにいるか分からない声の主に向かって叫んだ。
「フィーネ、無事なのか⁉」
『ええ、無事よ。ラファもちゃんと倒したわ』
「そうか……無事で良かった。しかし今までどこにいた?」
『……とっても遠くに。ラファと戦ううちに、あなたのいる世界から遠く離れてしまったの』
遠く、という不穏な言葉に、ソルの眉が上がる。
そんな彼の気持ちを察したかのように、明るい声が続いた。
しかし彼女の声が聞いた今、永遠とも思えた五年間が、あっという間の短い時間のように思える。散々アンジェラたち魔族たちを心配させておきながら、現金なものだと、心境の変化に苦笑すらしてしまう。
喜びで沸き立つ気持ちを抑えつつ、ソルは辺りを見回し続けながら、どこにいるか分からない声の主に向かって叫んだ。
「フィーネ、無事なのか⁉」
『ええ、無事よ。ラファもちゃんと倒したわ』
「そうか……無事で良かった。しかし今までどこにいた?」
『……とっても遠くに。ラファと戦ううちに、あなたのいる世界から遠く離れてしまったの』
遠く、という不穏な言葉に、ソルの眉が上がる。
そんな彼の気持ちを察したかのように、明るい声が続いた。