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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第9章 アンジェラ①
意識が浮上し、今に戻ってくる。
浮かび上がる感覚に抗うことなく、フィーネはゆっくりと赤い瞳を開いた。
始めに飛び込んで来たのは、見知らぬ天井だった。そして、鼻腔をくすぐる甘い香り。
(ここは……どこ?)
意識がはっきりしない状態のまま身体を起こすと、まだぼーっとする頭で周りを見回す。
部屋は、それほど広くはなかった。
壁に沿ってベッドや鏡台などの家具が配置され、中央には小さいながらもテーブルとソファーが置かれている。
テーブルの上には、真紅の花弁を開いた大輪の花が活けられていた。甘い香りの元は、どうやらこの花かららしい。
真っ赤な花、質素ながらも温かさを感じる部屋に、どこか懐かしさを覚える。きっとどこかで同じような光景を見たのだろうと、深く考えるのを止めた。
浮かび上がる感覚に抗うことなく、フィーネはゆっくりと赤い瞳を開いた。
始めに飛び込んで来たのは、見知らぬ天井だった。そして、鼻腔をくすぐる甘い香り。
(ここは……どこ?)
意識がはっきりしない状態のまま身体を起こすと、まだぼーっとする頭で周りを見回す。
部屋は、それほど広くはなかった。
壁に沿ってベッドや鏡台などの家具が配置され、中央には小さいながらもテーブルとソファーが置かれている。
テーブルの上には、真紅の花弁を開いた大輪の花が活けられていた。甘い香りの元は、どうやらこの花かららしい。
真っ赤な花、質素ながらも温かさを感じる部屋に、どこか懐かしさを覚える。きっとどこかで同じような光景を見たのだろうと、深く考えるのを止めた。