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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第10章 アンジェラ②
顔を真っ赤にしたフィーネが、そっと部屋に戻ろうとした時、
「フィーネ様!」
魔王を叱りつけていた女性が、こちらを見つけ声を上げた。俯き加減だった魔王の視線も向けられる。
二人から突然注目され、フィーネは今すぐ逃げ出したい衝動に駆られた。が、逃げる前に駆けつけた女性によって両肩を掴まれ、逃げるタイミングを逃してしまった。
ふわふわな髪の毛が視界を遮ったかと思うと、今度は心配そうに眉をハの字に下げる女性の表情が映りこんだ。
「フィーネ様、お身体は大丈夫でしょうか? どこか具合の悪いところはございませんか?」
「だっ、大丈夫です……、ええっと……」
「それはよろしゅうございました。ああ、こんな細いお身体にご無理をかけて……まったく……」
そう言って女性は、ぎゅっとフィーネの身体を抱きしめた。
「フィーネ様!」
魔王を叱りつけていた女性が、こちらを見つけ声を上げた。俯き加減だった魔王の視線も向けられる。
二人から突然注目され、フィーネは今すぐ逃げ出したい衝動に駆られた。が、逃げる前に駆けつけた女性によって両肩を掴まれ、逃げるタイミングを逃してしまった。
ふわふわな髪の毛が視界を遮ったかと思うと、今度は心配そうに眉をハの字に下げる女性の表情が映りこんだ。
「フィーネ様、お身体は大丈夫でしょうか? どこか具合の悪いところはございませんか?」
「だっ、大丈夫です……、ええっと……」
「それはよろしゅうございました。ああ、こんな細いお身体にご無理をかけて……まったく……」
そう言って女性は、ぎゅっとフィーネの身体を抱きしめた。