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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第10章 アンジェラ②
魔王が身体を抱き上げたからだ。
アンジェラとは違う、硬く引き締まった胸板を感じ、フィーネの心臓が跳ね上がった。ビックリしたため、身体がバランスを崩してしまい、とっさに彼の身体にしがみついてしまう。
危なかったと息を吐くフィーネを、魔王が無言で見つめている。口元に、どこか楽しそうな笑みを浮かべながら。
自分の行動が笑われたのだと、フィーネは恥ずかしくなって顔を伏せた。
「魔王様? 私の話、聞いておられましたか⁉ あれほど女性には優しくしろと……」
「部屋に連れて帰るだけだ。まだ体調が不安そうだからな」
魔王の行動に対して、アンジェラが怒りの声を上げたが、当の本人が気にしている様子はない。むしろ、何を怒る必要があるのかと、不思議そうにしている。
全く反省していない主の様子に、アンジェラは呆れたように大きなため息をついた。
アンジェラとは違う、硬く引き締まった胸板を感じ、フィーネの心臓が跳ね上がった。ビックリしたため、身体がバランスを崩してしまい、とっさに彼の身体にしがみついてしまう。
危なかったと息を吐くフィーネを、魔王が無言で見つめている。口元に、どこか楽しそうな笑みを浮かべながら。
自分の行動が笑われたのだと、フィーネは恥ずかしくなって顔を伏せた。
「魔王様? 私の話、聞いておられましたか⁉ あれほど女性には優しくしろと……」
「部屋に連れて帰るだけだ。まだ体調が不安そうだからな」
魔王の行動に対して、アンジェラが怒りの声を上げたが、当の本人が気にしている様子はない。むしろ、何を怒る必要があるのかと、不思議そうにしている。
全く反省していない主の様子に、アンジェラは呆れたように大きなため息をついた。