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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第11章 忠誠①
フィーネは抱きかかえられたまま、自分が目覚めた部屋まで戻って来た。
ベッドの上に降ろされると、緊張して強張った身体から力を抜く。
ホッとしたのもつかの間、自分の横に魔王が腰かけた。近い距離に座られ、フィーネの身体が緊張で固まるが、魔王は気にせず少し眉根を寄せて彼女に話しかけてきた。
「……まだ横になったほうがいいのではないか?」
体調を気遣ってくれているのだろうが、その勧めをフィーネは頑なに拒絶する。
「いえっ……体調は大丈夫ですから……」
「しかし、まだ寝ていたほうが……」
「だ、大丈夫です!」
思わず大声を出してしまい、はっと口元を押さえて俯いてしまった。
気まずくなって視線を逸らす。
相手がどのような表情を浮かべているか見えないが、小さく息を飲む音が、寂しく笑う彼の表情を思い出させた。
自分の態度が、相手を傷つけている。
ベッドの上に降ろされると、緊張して強張った身体から力を抜く。
ホッとしたのもつかの間、自分の横に魔王が腰かけた。近い距離に座られ、フィーネの身体が緊張で固まるが、魔王は気にせず少し眉根を寄せて彼女に話しかけてきた。
「……まだ横になったほうがいいのではないか?」
体調を気遣ってくれているのだろうが、その勧めをフィーネは頑なに拒絶する。
「いえっ……体調は大丈夫ですから……」
「しかし、まだ寝ていたほうが……」
「だ、大丈夫です!」
思わず大声を出してしまい、はっと口元を押さえて俯いてしまった。
気まずくなって視線を逸らす。
相手がどのような表情を浮かべているか見えないが、小さく息を飲む音が、寂しく笑う彼の表情を思い出させた。
自分の態度が、相手を傷つけている。