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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第12章 忠誠②
しかし、魔王は彼女の問いには答えなかった。少し困ったように肩を竦ませると、フィーネの身体を抱きしめた。
フィーネも両腕を彼の身体に回して答える。
魔王の熱い吐息が耳元にかかると、彼女の身体が小さく震えた。
「ん……」
甘い声を洩らす唇が塞がれた。
すぐに柔らかさは離れたが、お互い啄むように何度も何度も口づけを繰り返した。唇が鳴る音が部屋に響く。
彼のキスはフィーネの唇にとどまらず、頬は額にも落ちていく。くすぐったい感触が襲ったが、瞳を閉じて笑うまいと耐えようとしても口元の緩みは誤魔化せなかった。
「どうした?」
「も、申し訳ございません。その……くすぐったくて……笑いを堪えておりました」
フィーネは慌てて瞳を開くと、相手の機嫌を損ねたのかと不安を胸に謝罪する。恐縮する彼女を安心させるかのように、魔王の瞳が細められ、形の良い唇が上を向いた。
フィーネも両腕を彼の身体に回して答える。
魔王の熱い吐息が耳元にかかると、彼女の身体が小さく震えた。
「ん……」
甘い声を洩らす唇が塞がれた。
すぐに柔らかさは離れたが、お互い啄むように何度も何度も口づけを繰り返した。唇が鳴る音が部屋に響く。
彼のキスはフィーネの唇にとどまらず、頬は額にも落ちていく。くすぐったい感触が襲ったが、瞳を閉じて笑うまいと耐えようとしても口元の緩みは誤魔化せなかった。
「どうした?」
「も、申し訳ございません。その……くすぐったくて……笑いを堪えておりました」
フィーネは慌てて瞳を開くと、相手の機嫌を損ねたのかと不安を胸に謝罪する。恐縮する彼女を安心させるかのように、魔王の瞳が細められ、形の良い唇が上を向いた。