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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第2章 魔王②
(封印が解かれた、ということは……勇者様が選定されたのかしら?)
封印は、《女神の技》を持つ神官たちでなければ解けないはず。
彼女たちが封印を解いたのなら、理由は勇者が決まったことに他ならない。
その時、フィーネの赤い瞳が、自分の顔を覗き込む人の姿を捉えた。
まだ軽く眩暈が残っているせいか目の前がぼやけ、ハッキリと顔を見られないが、銀髪の男だとは分かった。短い銀髪が揺れるたび、鈍い光が視界に映る。
(だれ? この方が勇者様……?)
今までの記憶が正しければ、目の前の男が勇者になる。
間違いないはずだが、人間にしてはどこか異質な気配を感じ、目の前の男を素直に勇者だと認められなかった。
少し不穏に感じながら、男に尋ねた。
封印は、《女神の技》を持つ神官たちでなければ解けないはず。
彼女たちが封印を解いたのなら、理由は勇者が決まったことに他ならない。
その時、フィーネの赤い瞳が、自分の顔を覗き込む人の姿を捉えた。
まだ軽く眩暈が残っているせいか目の前がぼやけ、ハッキリと顔を見られないが、銀髪の男だとは分かった。短い銀髪が揺れるたび、鈍い光が視界に映る。
(だれ? この方が勇者様……?)
今までの記憶が正しければ、目の前の男が勇者になる。
間違いないはずだが、人間にしてはどこか異質な気配を感じ、目の前の男を素直に勇者だと認められなかった。
少し不穏に感じながら、男に尋ねた。