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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第15章 自由
アンジェラはフィーネの声に気づくと、ベッドの近くに駆け寄った。そして深々と頭を下げると、申し訳なさそうに謝罪をする。
「フィーネ様、お目覚めになりましたか。お休みの邪魔をしてしまい、申し訳ございません」
「頭をあげてください、アンジェラさん! 魔王様がいらっしゃるのにもかかわらず、眠ってしまった私が悪いのですから!」
大きく首を振り、アンジェラには何一つ非がないことを告げる。
アンジェラさんは、フィーネの世話のためにここにいるのだ。感謝こそすれ、怒る筋合いなどない。むしろ自分のせいで、余計な気遣いをさせてしまったと、恐縮すらしてしまう。
(私なんかのために、申し訳ないわ……)
道具である自分に気遣いなど不要なのだ。
なのにアンジェラを不安な気持ちにさせてしまった、と自己嫌悪に陥った。
「フィーネ様、お目覚めになりましたか。お休みの邪魔をしてしまい、申し訳ございません」
「頭をあげてください、アンジェラさん! 魔王様がいらっしゃるのにもかかわらず、眠ってしまった私が悪いのですから!」
大きく首を振り、アンジェラには何一つ非がないことを告げる。
アンジェラさんは、フィーネの世話のためにここにいるのだ。感謝こそすれ、怒る筋合いなどない。むしろ自分のせいで、余計な気遣いをさせてしまったと、恐縮すらしてしまう。
(私なんかのために、申し訳ないわ……)
道具である自分に気遣いなど不要なのだ。
なのにアンジェラを不安な気持ちにさせてしまった、と自己嫌悪に陥った。