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はじめてのひと。
第4章 小旅行
ジリリリリ…


目覚ましが鳴った。



思いのほかスッキリと起きられたな。


朝ごはんを済ませ、ぼんやりとテレビを見る。


…あ!お店調べてないや!



仕方ない、現地で調べるしかないかな。



待ち合わせは11時に駅前なので、そろそろ支度を始める。


シフォン素材のブラウスにカーディガン、スキニーデニム。残念ながらスカートはほとんどはかないので、ほぼいつも通りの格好になってしまった。



家を出て、折りたたみ自転車で駅まで向かう。


10分もあれば着く見慣れた道のりが今日は何だか新鮮に感じられた。




自転車を駐輪場に停め、駅に入ると岡野くんが立っていた。


すぐに私に気づき手を上げた。


私はちゃんと笑えてるか心配しながら岡野くんの方へ行き、おはよう、と挨拶した。


「おはようございます、あと10分くらいで電車来るみたいですよ。」



「そっか…じゃあキヨスクで少し買い物してきていい?」


「どうぞ~」


私はパパッとおやつと飲物を買って岡野くんの元へ戻った。


意外と普通に出来るじゃん、私。よかったぁ。


ホームへ着くと間も無く軋むような音をたてて電車が滑り込んできた。


乗客もまばらで私達は車両の後ろ側の席に座った。


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